こんにちは!
104号室のカナです🤗
「遠くを見る時」の仕組みについては理解できましたが、
「近くを見る時」は、どうなっているのでしょうか??
見えることがあまりにも自然すぎて、特に意識したことがなかったですが、
遠くの景色から近くの手元まで、
見るものの距離が変わってもスムーズに見えるってすごくないですか!?💫
今回は、この件について、正視、近視、遠視でそれぞれ詳しく考えていきます😃
正視、もしくはメガネやコンタクトなどで矯正して正視の状態になっている場合、
遠くの景色から近くの手元まで、
見るものの距離が変わっても、全ての距離がスムーズに見えます!💫
これは、見るものの距離が変わる時に、
「見る距離に対してピントが合うように、目の組織が働いている」からスムーズに見えるんです!
具体的には、
目の組織の「毛様体筋」がゆるんだりちぢんだりすることによって、「水晶体」の厚みが加減されます!
見る対象物が近くなると、物理的に焦点は網膜の後ろで結びます。
この時、「毛様体筋」の収縮により「水晶体」の厚みが増します。
すると「水晶体」自体の屈折力が増加し、
目に入る光が絞られて、焦点が「網膜(中心窩)」で集まります。(ピントが合います)
この一連の働きを「調節(ちょうせつ)」と言い、
調節する力を「調節力(ちょうせつりょく)」と言います。
近くを長時間見ている状態(スマホの距離が近い、パソコンの距離が近いなど)では、
毛様体筋が頑張っている状態が続くので、目が疲れることがあります😒😒
余談ですが、調節力は加齢とともに衰えます。
調節力が衰えると近くにピントが合わせづらくなり、これを老視(ろうし)と言います。
いわゆる老眼(ろうがん)です。
加齢により、例外なくすべての方に起こる現象です。
※老眼についてはまたの機会に説明します😃
ぼんやり遠くを見ている状態(調節が働いていない自然な状態)で
網膜(中心窩)に光が集まっている状態が「正視」です。
言い換えれば、調節が働いていない自然な状態で遠くが見えているということ。
遠くを見る時
遠くを見ているときは、目に入る光はほぼ平行線です。
目に入った光は、良い感じに水晶体で光が屈折し、網膜に光が集まります。(ピントが合います)
近くを見る時
近くを見るときは、目に入る光の角度が大きくなり、物理的に網膜の後ろで光を結びます。
この時、調節が働き、厚みが増した水晶体で光が絞られ、網膜に光が集まります。(ピントが合います)
正視、または矯正して正視の状態になっている人の見え方 まとめ
・遠く~近く、その中間も! 全ての距離がスムーズに見える!
ぼんやり遠くを見ている(調節が働いていない自然な状態)で
角膜や水晶体の屈折力が強すぎる、もしくは眼軸(眼球の長さ)が長いために
網膜(中心窩)の手前で光が集まっている状態が「近視」です。
遠くを見る時
遠くを見ているときは、網膜(中心窩)の手前で光が集まります。(ピントが合いません)
では、水晶体が薄くなれば光が網膜に届くのでは…!?
がんばれ毛様体筋!がんばれ水晶体!✊
と、思うところですが、残念ながらそれは頑張れません…。
どうがんばっても、網膜の手前で集まった光を網膜まで届くようには調節できない、
つまり、近視はがんばっても遠くが見えづらいのです。
見るものの距離が近づくと、
調節が働いていない自然な状態で網膜に光が届く位置があります。(ピントが合います)
※近視の度合いが大きいほど、この見える距離は近くなります。
近くを見る時
調節が働いていない状態で網膜に光が届く位置より近くを見るときは、物理的に網膜の奥で光が集まりますが、
調節が働き、厚みが増した水晶体で光が絞られ、網膜に光が集まります。(ピントが合います)
近視の見え方 まとめ
・遠くは、調節では見えるようにはならない。
・調節しなくても見える距離から近くはスムーズに見える。
ぼんやり遠くを見ている(調節が働いていない自然な状態)で
角膜や水晶体の屈折力が弱すぎる、もしくは眼軸(眼球の長さ)が短いために
網膜(中心窩)の奥で光が集まっている状態が「遠視」です。
遠くを見る時
遠くを見ているときは、網膜(中心窩)の奥で光が集まってしまいます。
この時、調節によって水晶体の厚みが増し、光が絞られます。
網膜の奥で集まっていた光が手前に寄りますが、
調節にも限界があるので、強い遠視の場合は網膜まで光を絞り切れません。(ピントが合いません)
近くを見る時
近くを見ようとする場合は、遠視の目はさらに調節力を必要とします。
網膜の奥で集まっていた光が手前に寄りますが、
やはり調節の限界があるので、頑張っても網膜までは光を絞り切れません。(ピントが合いません)
遠視は、“遠くが見える”というイメージがありますが
実際は遠くも近くもピントが合わなくて見えづらい状態なんです。
さらに、常に無意識で頑張ってピントを合わせようとしているから疲れやすいのです。
さらに、遠視の調節は、少しやっかい。
遠視の度合いが弱い場合は、調節によって正視のような状態になってしまうことがあります。
そうなると、自分が遠視だと気が付かない「隠れ遠視」と言われる状態に….!
遠くを見る時 ※隠れ遠視
遠視の度合いが弱い場合、
網膜の奥で集まっていた光が、調節によって網膜に届きます。(ピントが合います)
調節によって、正視のように遠くが見える状態となります。
場合によっては、遠くが見えすぎるなんてことも。
見えてラッキーという訳ではなく、意識せずとも常に調節が働いている状態なので、目は疲れているはずです。
近くを見る時※隠れ遠視
近くを見ようとする場合は、さらに調節力を必要とします。
ということはさらに疲れます。
遠視は、遠くを見るのも近くを見るのも目が疲れます。
見えているから良いとは思わずに、遠視を疑って眼科を受診しましょう。
遠視の見え方 まとめ
・強い遠視だと、遠くを見る時も近くを見る時も見えづらい。
・遠くを見るのも近くを見るのも、無意識で調節力が働くのでので目が疲れやすい。
・調節力によって遠くが見える人もいる。(遠視に気が付きにくい)
今回は、目の機能「調節」について調べてみました!
私は近視ですが、メガネで矯正しているから正視と同じ見え方になっています。
だから、遠くも近くもスムーズに見えます!
今無意識で見ているこのパソコンのディスプレイも、手元のキーボードも、壁の時計も、
スムーズに見えているのは「調節」のおかげなんですね。
しかし、遠視にとっては、考えさせられるこの機能…🤔
遠視は気が付きにくいとか、遠視は目が疲れるとは、このことだったのか…と改めて勉強になりました。
関連記事
意外と気づかない?!遠視ってなあに?
次回は、調節力が衰える状態…つまり「老眼」についてです😌
ぜひご覧くださいね🎶