こんにちは。102号室のもかです。
みなさんは東海光学株式会社が世界一薄いレンズを作る技術がある会社だとご存じでしたか?
世界初で世界No.1「屈折率1.76」の超薄型プラスチックレンズが作れるんです。
世界中どこを探してもこの技術は東海光学にしかないんです。
特に強度近視の方はレンズの厚さに関して悩む方が多いのではないかと思います。
今回はそんな方に向けて1.76レンズのご紹介と、1.76レンズでメガネをつくる際の注意点についてお話ししたいと思います。
1.76レンズって実際どう違うの?
実際にどれだけ厚みに差が出るのか、屈折率1.60と比較してみました。
レンズの度数が強くなればなるほど、1.76レンズの方が薄くなっていることが分かると思います。
しかし実は1.76レンズにしても「薄くなるのに薄く見えない」場合があります。さてそれはなぜでしょうか….。
レンズを薄くしたくて1.76レンズを買ったのに…
「世界最薄のレンズと聞いて1.76レンズを買ったのに、前のメガネと比べてみても薄くみえない…」というご意見をただいたことがあります。
話を聞いてみると、「以前のフレームよりも大きなサイズのフレームを買った」とのこと。
さて、フレームのサイズが変わるとレンズの厚さに影響が出るのでしょうか。
実際に検証してみました。
フレーム形状の違いでレンズの厚さは変わる?
今、世の中にはいろんな形のメガネフレームがあります。
最近は大きなフレームも流行りですが、実はレンズサイズが小さいフレームの方がレンズの厚みが薄くなる場合があります。
マイナスレンズは外側が厚いレンズです。
ご覧の通り外側に向かって厚くなっています。
なのでレンズサイズが大きいと丸型レンズのサイズをめいっぱい使ってメガネを作らなければいけないので、レンズの端の方まで使うことになります。それゆえ同じ度数なのに、レンズサイズをフル活用する大きいフレームの方がレンズが厚く見えてしまうのです。
それでは下記のようなスクエアタイプとオーバルタイプ(楕円形)のフレーム形状で比較してみます。
左を①のフレーム、右を②のフレームとします。
このように、同じ1.76レンズでもフレーム形状が違うだけで厚みに差が出ます。
個人差による厚みの違い
他にも、個人差によってレンズの厚みに違いがでる場合があります。
1.乱視軸の違い
同じ度数で、同じフレーム形状でも乱視軸の方向でレンズの厚さが変わってしまう場合があります。
下記の通り同じフレーム形状、同じ度数で乱視軸の方向だけ変えて作ったレンズを比べてみましょう。
下記のような処方のレンズを作りました。
①S-8.00 C-2.00 乱視軸180°
②S-8.00 C-2.00 乱視軸90°
乱視軸90°のレンズの方が厚く見えませんか?
乱視軸の方向が違うためわかりにくいので、わかりやすく乱視軸の方向を180°に合わせて計算してみると…
①S-8.00 C-2.00 乱視軸180°
②S-10.00 C+2.00 乱視軸180°
となり、左のレンズがS-8.00、右のレンズがS-10.00のため右のレンズの方が度数が強いことがわかります。
そのため、同じ度数であっても乱視軸の方向が90°方向だと180°より厚く見えてしまう場合があるのです。
(※乱視軸は人の目によって決まっています。変更することはできません。)
2.PDの広さの違い
PDとは瞳孔間距離のことです。右の瞳孔中心(黒目の中心)から左の瞳孔中心までの距離のことを言います。
先ほどもいったように、マイナスレンズは外側が厚いレンズです。
下記のような処方のレンズで比べてみました。
①S-8.00 PD60㎜
②S-8.00 PD66㎜
PDが広いとレンズの鼻側の方から型を取らなけらばいけないため、レンズの鼻側が厚くなってしまいます。
(※PDは人によって決まっています。変更することはできません。)
まとめ
このように1.76レンズは薄くなりますが、薄く見えない場合があります。
メガネレンズにはレンズを薄くするたくさんの要素がありますので、単純に屈折率を高くするだけでなく、お店の方とよく相談してメガネ作りをしてみてください。