こんにちは!103号室のみことです。
突然ですが、夏のメガネと言えば「サングラス」ですよね😎
サングラスを購入する際、
「店頭に並んでいるものと同じカラーで度付きのものが欲しい!」
「今かけているお気に入りのサングラスと同じカラーが欲しい!」
などと思って選んでいる方も多いのではないでしょうか?
メガネレンズの染色方法には、通常の染色方法以外にも、
上記のような方のご希望に添えるよう、「見本染色」という染色方法があるんです!
今回はこの「見本染色」について詳しくご紹介していきたいと思います💁♀️✨
見本染色とは?
基本的に眼鏡店でカラーレンズを購入する際は、オプティカルカラー協会が作成した、
メガネ業界統一レンズカラー「アリアーテ トレス」の中から選択をします。
しかし、「今持っているサングラスと同じ色のレンズが欲しい!」など、
アリアーテ トレスの中に欲しい色が無かった場合にはどうするのか🤔
ここで登場するのが、「見本染色」です!
見本染色とは、見本となるカラーレンズを眼鏡店からレンズメーカーへ送り、
近いカラーをオーダーするもの🕶✨
つまり、持っているサングラスと同じカラーが欲しい場合は、
そのレンズを眼鏡店を通してメーカーへ送り、近い色に染色をしてもらうということです☝
カラーの選択に妥協することなく、自分のお気に入りのカラーが作れる利点があります✨
見本染色の染色方法
では見本染色はどのように染色しているのでしょうか?
見本染色についてお話しする前に、通常のレンズ染色について簡単にご説明します💁♀️
通常の染色方法
各レンズメーカーは先にご説明したアリアーテ トレスの染色レシピを持っており、
そのレシピを基に注文があったレンズに色付けをしています。
では、どうやって色を付けているのでしょうか?
メガネレンズの染色は色ごとに用意した液状の染料に浸して色を付けていきます⬇
実はこの染料、かなりの高温!
染めるレンズの基材によって異なるものの、およそ93℃~99℃に保たれています。
そのため、夏は暑さとの勝負…!
染色現場付近では、夏でも寒いほどのクーラーが効いているので、工場内の避暑地でもあります☺笑
染料は「赤」「青」「黄」の3色を組み合わせて作っており、
染める時間を変えることで、色の濃淡を付けています。
染めあがったレンズは、染色工程用のサンプルレンズと比較をし、
測色計によるカラーチェックをして次の工程へと進んでいきます。
実はこの染色工程用のサンプルは、同じカラーでも通常のサンプルとは少し違うんです。
染色加工はコーティングも何もついていない裸のレンズに色を付けていくので、
眼鏡店にある通常のサンプルと同じ色に染めてしまうと、
その後コーティング等をほどこした際に、若干色が変わってしまうんです😵
そのため、染色工程用のサンプルが用意してあり、それを参考に染めていくことで、
最終的に眼鏡店にあるサンプルと同じような色にすることができる、というわけです🙂
見本色の染色方法
見本染色も上で説明した染色方法と同様に、液状の染料に浸して色を付けています。
通常の染色方法と大きく違うのは、染色工程用のサンプルが無いということ!
見本染色は、見本となるレンズが送られてくるだけで、
アリアーテ トレスのような工程用のサンプルは存在しません。
そのため、送られてきたレンズのカラーが、どのサンプルと近いのか、
近いカラーサンプルに何色を加えれば見本の色に近づけるのか、
長年の経験と豊富な知識で判断し、染色をしています。
これだけでも難しそうですが、皆さんお気づきでしょうか…
見本となるレンズは「既にコーティングが付いた」完成したレンズ…
そうです。
コーティングが付いたら色が変わってしまうことなども全て考慮して染色する必要があるのです。
ただ単純に見本に近づければ良いというわけではないんですね😱
見本染色はまさに「職人の技」と言っても過言ではありません!
完成したレンズとの色の違い
色の微妙な違いを見極めて染色する見本染色。
ここで一つ疑問が🤔💭
染色したばかりのレンズと完成したレンズ、どのくらい色の差が出るのだろう…?
ということで、今回は実際に見本となるレンズを用意して、染色をしてもらいました🙌
まずは、グリーン系のカラー。
左上が染色加工のみのレンズ。
右上がコーティング加工等全てが完了した完成したレンズ。
そして、真ん中が見本にしたレンズです。
少しわかりにくいですが、染色加工のみのレンズは若干色が濃いのが分かります。
コーティング等をほどこしたことで、見本のレンズに近づいていますね👌
次にパープル系のカラー。
こちらもわずかな違いになりますが、完成したレンズの方が見本の色に近いことが分かります。
最後はグレー系のカラー。
グリーン、パープルよりも濃度が高い濃いカラーです。
こちらも若干違いがあるのがお分かりいただけますでしょうか?
3色ともわずかな色の違いになりますが、この違いが見え方に影響してきます👀
この色の差は、コーティングによっても変わってきます。
ブルーライトカットコートやミラーコートなど反射の強いコーティングでは、
色の違いがさらに大きくなる場合があります。
コーティングによっては、出来上がったレンズとサンプルレンズとの見え方に、
違いを感じることがあるかもしれません😥
そのため、カラーとコーティングの組み合わせには注意が必要です⚠
また、カラーによっては見本染色をお受けできない場合もあります…
見本染色をご希望の場合は、一度眼鏡店へ相談してみてくださいね☺
見本染色は非常に難しい染色方法のため、
アリアーテ トレスのような統一カラーと比べて色の違いが出やすくなります。
もちろん可能な限りご期待に添えるように頑張っていますが、
カラーやコーティングなどによっては、色の違いが出てしまう場合があることをご理解いただけると嬉しいです🙇♀️
今年も厳しい暑さが予想される夏。
サングラスにこだわる方もそうでない方も、
今年の夏は、お気に入りのカラーでサングラスを作ってみてはいかがでしょうか😎✨