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ホーム公式ブログ › ちょっと深堀り⛏昼間も路上使用できないサングラスの条件

こんにちは!カズマです🍁

大谷翔平選手&ドジャース、やりましたね!!🎉
移籍初年度でいきなりのワールドシリーズ制覇👑
史上初の50&50に加えて、こちらも史上初となる指名打者でのMVPもほぼ間違いないはず。
いろいろあった中で、本当にとてつもないシーズンでした。

ただ、ワールドシリーズ自体は怪我の影響もあり目立った活躍ができなかったことが
彼にとって宿題や大きな糧になって、また来年も予想を超える活躍をしてくれるんでしょうね。
4ヶ月余りロスに苦しむのは辛いですが、春を楽しみに待ちたいと思います⚾️

昼でも路上使用不可のメガネ

前回、みことさんが運転中に使用できないカラーについて書いてくれました👇️

この中にも記載がありますが、カラーの種類によっては色自体があまり濃くなくても
夜間のみならず昼間も運転などの路上で使用することができないものがある
んです。

視界が暗くなるわけでもないのに、なぜ使用できないの??🤔
気になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、この部分をもう少し掘り下げていきたいと思います⛏

路上使用できない条件

みことさんのブログでは、JIS規格(日本産業規格)の視感透過率に関する部分を紹介しました。
・視感透過率8%以下のレンズは、昼間使用禁止
・視感透過率75%未満のレンズは、薄暮または夜間使用禁止

夜間の使用に関して、一般的なサングラスは暗くなるのはおわかりかと思いますが、
昼間でも暗すぎるものはダメですよ、という意味でしたね🙅

JIS規格では、こうした視感透過率の数値の他にも以下のような文言が記載されています。

白熱信号光の認識及び検知における相対視感度減衰率(係数)
眼鏡レンズは,次の値の相対視感度減衰率(係数)Q値を下回ってはならない

a) Qred(赤)0.8  b) Qyellow(黄)0.6  c) Qgreen(緑)0.6  d) Qblue(青)0.4

端的に言うと、それぞれのQ値を下回るとその色味の認識が難しくなる、ということ。
信号機🚥を想像してみて下さい。赤・黄・(緑味が強い)青が並んでますよね。
たとえ色が薄くても赤・黄・青・緑のQ値を満たしていない場合、信号誤認識のリスクが出ます。
つまり、この値に一つでも達していなければ運転はもちろん、路上での使用は非常に危険なので
不可になる、ということなんです。

Q値を下回るカラー

では実際どんなパターンがあるのか。
今回は、ちょっと奇抜ですがこちらのレンズで検証してみたいと思います👇️

[左]青いレンズ:視感透過率 約35%
[右]赤いレンズ:視感透過率 約25%

この2色は、いずれも薄暮・夜間は路上使用不可になる濃さです。
加えて、視感透過率は8%を軽く超えているのに昼間の路上使用も不可と判定されます。

どうして??🤔
この謎を解明するため、実際に分光透過を測定し計算式(難しすぎるので割愛✂)に則って
先出の「Q値」を導き出してもらいました!

なるほど、この表の通りそれぞれQ値の基準を下回っている部分が見つかりました👀
青いレンズは赤が基準を下回っているため、赤色を認識しづらくなる=赤信号が見にくい!
赤いレンズは緑及び青が下回っているため、青色や緑色が認識しづらくなる=青信号が見にくい!

では、実際このレンズを通して見たら信号機はどのように見えるのでしょうか?

青いレンズ
まずは青いレンズから。

写真にするとちょっと分かりづらいのですが、赤信号がくすんで暗く見えませんか?
正直な印象ではなんだか行けそうな気もしてしまいますが、やはりリスクがあります。

赤いレンズ
続いて赤いレンズです。

こちら写真では、目に見えて何色か認識しづらくなるのがおわかり頂けると思います。
実際掛けて見てみるともっと色味が無くなり、黒っぽく見えて本当に認識が難しくなります。

これはあくまでも一例で、逆光で信号の光の認識が難しい場合や、信号機そのものの光量不足、
見ている角度などによってももっと見えにくくなるケースもあります。
また、信号機の他にも標識等、街中に色が重要な意味を持つものはたくさんあります。
直接の罰則はないとはいえ、リスクを考えるとやはりこの点はしっかりと従いましょうね 👮

まとめと注意点

いかがでしたか?最後にいくつか注意点を⚠

今回、検証のために少し強めの青と赤のレンズを使用しましたが、一概に
青色系のレンズ=赤が認識できない
赤色系のレンズ=青や緑が認識できない
というわけではありません!
カラーによって様々ですし、実際のところ遮光レンズなどを除けば今回の条件を満たすものは
なかなか見つからないくらい特殊なケース
ですので、ご安心下さい👍

また、この内容は「JIS T7333:2018」を元にしています。
この規格は「屈折補正用眼鏡レンズの透過率の仕様及び試験方法」の規格であり、
既製のサングラスやファッション用グラスには適用されないものもたくさんあります。

ご自身で判断することは難しいので、ぜひしっかりと眼鏡店さんに相談していただきながら
実用的かつお気に入りのカラーレンズを見つけてくださいね✨️

Writer
110号室 カズマ

110号室 カズマ

お客様相談室とコンタクトセンターを担当。
眼鏡店様やお客様のお困りごと解決に向けて、日々奔走しています。

最近「老い」が急激に怖くなり、必死に抗っている不惑とはほど遠い40代です。
趣味は旅行🗾、スポーツ観戦⚾、乗馬🐎、ボクシング🥊。
若さを保つ秘訣をご存じの方、なんでもいいのでぜひ教えてください!

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Supervisor
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監修
1級眼鏡作成技能士 太田 恵介

開発本部に所属。
遠近両用レンズの設計開発に従事している。

2007年 東海光学入社
2016年 キクチ眼鏡専門学校オプトメトリー課程修了、認定眼鏡士SS級を取得
2022年 国家検定資格である1級眼鏡作製技能士を取得

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