こんにちは!カズマです🍀
ちょっと遅めの桜前線もあっという間に過ぎ去り、緑が眩しい季節になりました。
窓の外に広がる晴れた空と、きらきらの新緑を見ているとなんだかそわそわしてきて、
仕事している場合じゃない!なんて思ってしまいます😁
春って最高の季節なのに、気ぜわしさも感じ始めている今日このごろです。
さて、今回はそんな春のお散歩にぴったりな、岡崎市が誇る名刹「滝山寺」をご紹介します!
滝山寺について
滝山寺は、686年に伝説的な山岳修行者・役小角(えんのおづぬ)が滝壺から拾い上げた薬師如来を
安置したことが始まりと言われる、天台宗の寺院です。
鎌倉期には源頼朝公の従兄弟にあたる寛伝(かんでん)上人が僧侶となった縁故から厚い信仰を得て、
その後は三河守護であった足利氏の準菩提寺となり、隆盛を極めました。
戦乱により一時は衰退しますが、徳川家光公の治世では隣地に東照宮が建立されるなど、
手厚い擁護を得て再興しました。
源家、足利家、徳川家…時の将軍家の信仰を集めた、ものすごい寺院なんです!!
滝山寺の文化財
そんな滝山寺には、多くの重要文化財があります。
まずは、国指定重要文化財の「三門」。
境内の手前1kmあたりにそびえる、非常に立派な朱塗りの仁王門です。
のどかな街道を走っていると突然現れる威厳ある姿には、誰もが目を奪われるはず。
上部の尾垂木(おたるぎ)をよーく見ると、1本だけ逆さに組まれているものがあります。
実はこれ単純に建設時の切り間違いのようで、このミスを恥じた大工は楼上から飛び降りた…
という悲しい逸話があり、正面の左手にはそのお墓と言われる塚が建てられています。
日光の逆さ葵のように縁起担ぎなどではないんですね😓
つづいては、滝山寺の「本堂」です。こちらも国指定の重要文化財になります。
建立は1222年と伝えられますが、現本堂はその様式から14世紀後半頃のものと見られています。
檜皮葺(ひわだぶき)の一見質素な作りですが、凛とした佇まいがすごく素敵ですね!
建物自体もさることながら、この本堂の中には木造日光月光菩薩立像、木造十二神将立像という
昨年6月に国指定重要文化財となったばかりの、非常に貴重な仏像が安置されています。
写真撮影はできないので、詳細はこちらのホームページでご覧下さい↓
御本尊の秘仏薬師如来の両サイドに、日光月光菩薩と十二神将が立ち並ぶ様は壮観!
1250年頃の作品と言われますが、当時の切金や彩色も一部残っていて非常に良い状態です。
この他にも多くの重要な彫刻(仏像)が、境内にある「宝物殿」に安置されています。
楽しみにしていたのですが…なんと、取材時は臨時閉館でした😭ショック…
安置されている主要なものとして、聖観音菩薩立像、梵天立像、帝釈天立像が挙げられます。
この三像は、かの有名な仏師、運慶・湛慶(うんけい・たんけい)父子が造立したものとのこと。
そして、聖観音菩薩立像のお顔の中には、なんと源頼朝公のヒゲと歯が収められているんです!
いやー、すごいロマンですね…ワクワクが止まりません。
その証拠となるX線画像も先のホームページに掲載されているので、ぜひご確認下さい👀
滝山東照宮
そして、この滝山寺の敷地の中にはなんと「東照宮」があるんです!
「滝山東照宮」は1646年、三代将軍徳川家光公により創建されました。
家康公の生まれ故郷である岡崎に鎮座する東照宮として、日光東照宮・久能山東照宮と並び
日本三大東照宮(諸説あり)に数えられることもあります☝
規模はさほど大きくないものの、本殿・拝殿・幣殿・中門・鳥居から水屋までもが
国指定の重文になっています!
2022年1月から2024年5月まで保存修理が実施されており、現在拝殿・幣殿は修理中ですが、
本殿と中門は昨年10月に修理が完了しています!
見て下さい、この絢爛豪華な姿✨️素敵ですねー😍
工事中のため正面にはまだ入れませんが、隣接する日吉山王社から本殿を拝むことができますし、
6月には拝殿・幣殿も含めて全て修理が完了予定ですので、ぜひ見にきてくださいね👣
そうそう、この「日吉山王社」も市指定の重要文化財で、見どころの一つです。
12世紀の前半に滝山寺の守護神として勧請(かんじょう)された神社で、
現在の本殿は東照宮を建立した際に再建されたものと考えられています。
長い歴史の中で瓦葺きの屋根となり、その荷重で破損や腐蝕が進んでいたのですが、
2019年より大規模な修復工事が行われ、2021年3月にこけら葺きの新たな姿に生まれ変わりました!
修復から3年が経過し、屋根にもいい感じの味が出てきていますので、こちらも必見です。
天下の奇祭!鬼祭り
また、これまでご紹介した形あるものだけではなく、この滝山寺では全国的にも有名な奇祭で、
県の無形民俗文化財にも指定されている「鬼祭り」が行われています👹
天下の奇祭!滝山寺鬼祭り– 岡崎市観光協会公式サイト (okazaki-kanko.jp)
滝山寺の本堂に30本を超える大きな松明が持ち込まれ、鬼たちが回廊を駆け回ります。
天下泰平と五穀豊穣の祈りを込めた天下の奇祭。
旧正月7日に近い土曜日に開催ですので、例年2月初旬の土曜日にあたります。
非常に多くの人で賑わいますが、機会があればぜひ観にいらして下さい!圧倒されますよ🔥
まとめ
いかがでしたか?
いままでのブログでもいろいろと書かせていただいていますが、
この歴史ある三河国・岡崎にはまだまだたくさんの史跡や文化財があります。
また折を見てご紹介していきますので、楽しみにしていてくださいね♪
取材協力:滝山寺様 滝山東照宮様