先日オーストラリアに行って、初めて水色のきれいな海を見てきました。
どこまでも透き通っていてとってもきれいでした。
そこでふと疑問に浮かんだことは、きれいな水色の海と濁ったような海、なぜ同じ海なのにこんなにも違うのかということです。
日本でいうと、沖縄の海はとーってもきれいなのに、愛知県の海はどうでしょう…濁っています。
今回は沖縄の海が青い理由について解説します。
沖縄の海がきれいな青色である理由①サンゴ礁
沖縄の海が日本の他の海と比べて違うことといえば「サンゴ礁」があるということです。
サンゴは海の中の二酸化炭素を吸収して酸素を吐き出している、いわゆる光合成をしています。
サンゴは海を浄化しているのです。
沖縄の海がきれいな青色である理由②プランクトンが少ない
沖縄の海が日本の他の海と比べて違うことの2つ目はプランクトンが少ないということです。
プランクトンが少ない大きな要因は「黒潮」です。
沖縄が面している海流は黒潮海流です。
黒潮は栄養素の少ない海流です。プランクトンは栄養素がないと生きられないので必然的に減少します。
なぜプランクトンが少ないと海がきれいに見えるのでしょうか?
それは、太陽光が海底までしっかり届き、反射されるからです。
私たちの目には見えないプランクトンですが、ちゃんと海の中で生きています。
そんな小さなプランクトンの存在は、太陽光を遮るには十分な大きさをしています。
そのため、プランクトンがたくさんいる海では太陽光が海底まで届かず、反射が起こらなくなるのです。
豆知識
ちなみに余談ですが、日本の魚が美味しいと言われる理由はこのプランクトンが関係しています。
プランクトンは魚の栄養源です。そのためプランクトンがたくさん生息する日本の海は魚がどんどん育っていくんです。たくさん食べて育った魚は美味しいので日本の自慢でもあります。しかし海をきれいに見せるためには不必要になってしまいます。
沖縄の海がきれいな青色である理由③白い砂
きれいな青い海の砂浜って白い砂のイメージがありませんか?
その白い砂のおかげで海がきれいな青色に見えるんです。
海底が白いと太陽光が反射して海全体の色を青く見せる効果があります。(←後程解説!)
でもなぜ砂が白いのでしょうか。
それははサンゴがあるからです。
サンゴは石灰質でできています。死んでしまうとバラバラになり白い砂となります。そのサンゴの死骸が沈むことによって、海底が白くなるわけです。
そうやって海でできた砂が打ち上げられ、白い砂浜ができるのです。
沖縄の海がきれいな理由がわかりましたか?
ここまでくると湧いてくる疑問がありませんか?
そう、透明な水なのになぜ青く見えるのかと言うことです。
海が青く見える理由は?
ズバリ一言でいうと、青色の波長が眼に届いているからです。
太陽光は人間の眼が感じることのできる可視光線と、可視光線よりも長い波長の電磁波の領域(例えば赤外線)と短い波長の紫外線やX線やガンマ線で構成されています。
人間の眼で感じることのできる色は可視光線の色です。簡単に言うと虹の色です。
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この可視光線は色によって波長の長さが異なります。
通常はこの様々な波長の可視光線が混ざった状態であり、この状態だと光は白に近い色(ほぼ無色)に見えます。しかし、波長によって分解してみると、それぞれの波長の可視光線が人間の眼に異なった色の光として認識されることが分かります。
可視光線の色は紫、藍、青、緑、黄、橙、赤の順に並んでいます。
紫が最も短い波長、赤が最も長い波長です。
海は水ですよね。水の分子は赤い光を吸収します。(大阪大学理学研究科 理学部より)
コップに入れた水ぐらいでは分かりませんが、数メートルの距離を進むと赤い光が吸収されて弱くなり、次第に青色になっていきます。
そのため、海が青く見えるのです。
また、場所によってはエメラルドグリーンに見えたり、コバルトブルーに見えたり、青と言えどもいろんな青色に見えます。
海の色が場所によって異なるのは、海底の砂の色が関係しています。
また太陽の光の反射によっても、色は違って見えます。
例えば水深が浅くて海底の砂が白いと、砂の白さが混じって明るい青緑色(エメラルドグリーン)になります。
しかし水深が深いと砂の色があまり影響されないため、青色が濃くなります。
砂の色が影響されるか否かは、太陽の光が届く範囲が関係していると言えます。
このように、きれいな海には環境と光が関係していることが分かりました。
きれいな海をつくりだすのは大変ですね。
また今度日本国内のきれいな海にも行ってみようと思います。