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ホーム公式ブログ › 光の屈折はなぜ起こる??

みなさんこんにちは!
201号室のなみです。

いきなりですが、光の屈折はどのような原理でおこるかご存知ですか?
中学理科で学んだであろう、”屈折
いざ言葉で説明を求められると難しいですよね😖

今回は屈折のお話です📚

屈折とは

空気中を進む光が、水やガラスなどの透明な物体に入射すると
光の一部は反射し、一部は物体内で屈折を起こします。

では、なぜ光は物体内に入ると直進せず屈折するのでしょうか?

ポイントは、光の速度が変化するという事です。

光の速度の変化はどう起きる?

メガネレンズにも存在する屈折率の違い。
そもそも屈折率とは、真空と比べた時の光の遅くなる程度を表す指標です。
屈折率が大きいほど、その物質中での光の速さは遅くなり、より強く屈折します。

屈折率は、真空の屈折を1.00とし、それを基準に決められています。
細かい話になりますが、空気中の屈折率は1.000277と言われており、真空のようにほぼ1と考えられます。

空気に対し、水の屈折率は1.33。
屈折率は光の波長や媒質の温度によっても変化するので、
もし実験を行うのであれば、その時々で調べた方がよさそうです💻

なぜ光は屈折するの?

次に、水に向かってあてた光をもう少し拡大して考えてみましょう!

光を帯として考えたとき、左側が先に水中に届き、右側が後から入ります。
その結果、先に水中に入った左側は速度が遅くなりますが、
まだ空気中にいる右側はそのままの速度で進んでいきます。

そして、右側も水中に届いたときに、両側の足並みが揃います。

左右で光の速度が変わることで、屈折が生じるのです🔦

メガネレンズの屈折率

東海光学のレンズでも比較してみましょう📸

レンズは1.60屈折1.76屈折
厚みやカーブが同等のレンズを用意しました!

光源とレンズの距離を一定にし、レンズのど真ん中を通る光
レンズに対して45°に入るようにした光で比較します。

メガネレンズの裏面から垂直に当てた光は直進していきますが、
レンズに対して45度の角度で当てた光はレンズ内で屈折し、異なる角度で進んでいきます。

それぞれこのような結果になりました!
どちらも50°近くまで光が曲がったので、分かりやすいように50°の位置に印をつけました。
よー---く見てみると1.60屈折の方は青色の筋が50°に掛かりかけているのに対し、
1.76屈折の方は青色の筋がしっかりと50°に届いています。

1.60屈折のレンズを通った光に対して、1.76屈折のレンズを通った光の方が
僅かに大きく開いていることが分かりますね。

これは同じプラスチックでも、含んでいる材料の違いや密度の違いから
1.76屈折の方が光の進行速度が遅くなっている為です。

さて、簡単にですが屈折の原理を説明いたしました。
そろそろ身近な透明な物の屈折率が気になってきませんか?🧐

世の中の学生は夏休み!🍨🎆
私も学生気分に戻って、自由研究をしてみました🧪

屈折の実験をしてみよう!

用意するもの光源
 ここでは光源装置を使用しました
 レーザーポインターでも可です🙆‍♀️
 懐中電灯やスマホのライトだと光が散乱してしまい分かりにくいです😔
透明なもの
 水 食塩水(濃度20%) スポーツドリンクを用意しました

まず実験の前に仮説をたてましょう。

スポーツドリンクには果汁や糖類、食塩、柑橘類のエキス、
マグネシウムをはじめとしたミネラルなど、多くの物質が含まれています。
パッと見た感じでも、食塩と比較して様々な物質が含まれているので、
光の進行を妨げるものが多く、光の進行速度は遅くなる。
つまり屈折は強くなると考察します🥼

それでは実際に試してみましょう!
※光源を固定するようなスタンドがなく、目視で入射角を合わせています。

結果は……?

よーーーーく見てみると、スポーツドリンクが一番屈折していませんか?

ここでは試せませんでしたが、サラダ油の屈折率1.47程度あるそうです。
濃度20%の食塩水の屈折率1.397程度なので、より分かりやすく差が出そうですね🤔

他にも身近なもので透明な物質は多くあります。
面白そうな媒質があったら是非教えていただきたいです💡

まとめ

夏休みということで、自由研究のような実験をしてみました!

仕事柄、屈折率という話題にはよく触れていますが
屈折の原理についてはほぼ知りませんでした😖

媒質を通る光の速度の変化
これが屈折を生じさせていたんですね。

現代、みなさんが使用されているメガネレンズのほとんどはプラスチックです。
試した写真も載せていますが、東海光学には1.60屈折から上は1.76屈折まであります。
同じプラスチックの中でも細かい素材の違いが、屈折率の違い
つまり光の速度の変化をもたらしているんです。

とっても奥が深い~~!
時と場合によっては1.76屈折のレンズをゴリ押ししてしまいそうです……😓

参考文献
✎Newton.2007,第27巻第7月号,p.14-31.
✎竹内淳.高校数学でわかる光とレンズ 光の性質から、幾何光学、波動光学の核心まで.
講談社.2016,270p.

Writer
201号室 なみ

201号室 なみ

コンタクトセンター所属。
眼鏡店様からのお問合せの応対やご注文の手配をしています。

三河生まれ尾張育ち、岡崎市には社会人になりやってきました。
趣味は読書と剣道。
とくに江戸川乱歩や森見登美彦、住野よるの作品が好きです。
バレーボールの試合観戦も好きで、毎シーズン楽しんでいます🏐

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Supervisor
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監修
1級眼鏡作成技能士 太田 恵介

開発本部に所属。
遠近両用レンズの設計開発に従事している。

2007年 東海光学入社
2016年 キクチ眼鏡専門学校オプトメトリー課程修了、認定眼鏡士SS級を取得
2022年 国家検定資格である1級眼鏡作製技能士を取得

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