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ホーム公式ブログ › 春宵一刻「薪能(たきぎのう)」を鑑賞しました!

こんにちは!カズマです🦘

唐突ですが、先日の井上尚弥選手の試合ご覧になりましたか?
彼の試合はいつも衝撃なんですが、今回は段違いでした🥊
まさかの初ダウンから始まり、ダウンを奪い返した強烈な返しの左フック、
そして何回見ても意味不明なフィニッシュの右…。いまだに興奮が冷めません。
海外含め長い間ボクシングを見ていますが、贔屓目なく完全にレジェンドクラスですね。

その日の朝には、ドジャースの大谷翔平選手が2本の特大ホームラン⚾️
日本が世界に誇る「モンスター」と「ユニコーン」をリアルタイムで見られるこの幸せ。
彼らのキャリアを見届けるまでは、何がなんでも生きていたいと思います👼

薪能(たきぎのう)

さて、今回のブログは日本が世界に誇る伝統芸能、『能』のお話です。

5月4日に岡崎に能楽を広める会主催の「薪能(たきぎのう)」が岡崎城二の丸能楽堂で開催され、
縁あって鑑賞させていただくことができました!

薪能とは、能楽堂や野外の能舞台の周囲にかがり火を焚いて演じる能のこと。
「能」は、およそ650年以上途絶えることなく演じられてきた、日本を代表する伝統芸能であり、
世界最古の舞台芸術とも言われています。
現代ではユネスコの無形文化遺産に登録されるほど、海外からも高く評価されているんです🌏️

「狂言」と合わせて「能楽」と呼ばれ、喜劇の要素を持つセリフ劇の側面がある狂言に対し、
能は主に悲劇をベースとした歌舞劇といえます。
ビジュアル面でも大きな違いがあり、簡素な衣装と素顔(直面・ひためん)で演じる狂言に対し、
能は華美な衣装と能面を身につけ、謡い踊ります。

能「鵜飼」

今回の公演では、能の他にもいくつかの催しがありました。

まずかがり火が灯る前に、岡崎市立矢作北小学校 雅楽部の皆さんによる雅楽が披露されました。
平成3年に創設された雅楽部は、公立の小学校としては全国的にも非常に希少です✨️
32名の子供さん達が美しい装束をまとい、「越天楽」と「抜頭」の2曲を演奏してくれました。
曲の合間には雅楽の楽器や楽譜の読み方(かなり特殊!)の解説もあり、とても勉強になります。

素敵な演奏を終え、ご家族による撮影タイムの後、かがり火が点火されます。
18時前ということでまだ日が残っていますが、ゆらゆら揺れる赤い炎に気持ちも高揚してきます🔥

岡崎城二の丸能楽堂。見所(観客席)300席を備えた、本格的な屋外能楽堂です。

ここからは「仕舞(しまい)」のお時間。
仕舞とは、能の演目のクライマックスを楽器を用いない謡い(うたい)のみで舞うものです。
能面や装束は付けず、紋付袴で演じられます👘

演目は「梅枝」と「現在七面」。
能の一部ということもあり、舞踊とはまた違う重厚で緊張感に包まれた美しい舞でした。

仕舞が終わり、休憩を挟んだ後には日もすっかり落ちました。
値千金と言われる春の宵のなか、かがり火に照らされる能楽堂…。雰囲気抜群です🌆

さあ、いよいよ能の上演です😊

鑑賞した演目は『鵜飼』
「甲斐国(山梨県)を訪れた僧が石和川の御堂で一晩を過ごしている時、鵜飼の老人が現れる。
その鵜飼は実は禁漁の罪で殺された老人の亡霊だった。
その亡霊は、僧の勧めによって罪業消滅のため鵜飼のさまを見せて消えていく。
その後、僧は河原の石に法華経の経文を記し川に沈めて亡霊の供養をすると、そこに閻魔が現れて
鵜飼の老人が成仏したこと、それを可能にした法華経の功徳を称えて舞う」…という内容です。
はっきりと名は記されていませんが、この僧は日蓮上人がモデルと言われています。

率直な感想としては、文語調ということもあり内容理解の部分ではかなり難しかったです🤔
ただ、決して大きな動きではない所作からうかがえるそのシーンの情景や心の機微、
能面をしているにもかかわらず見えてくる悲しさや喜びの表情
など、薪の雰囲気もあいまって
すごく不思議な感覚を受けました。
特にシテ(主役)の鵜飼を再現するクライマックスシーンは、迫力ある囃子と謡いにのせた
非常に力強い舞で、どんどん盛り上がっていく様に強烈に引き込まれました。

能への造詣がない自分でも得られたこの感覚。
うまく言えませんが、演劇というより名画のような芸術作品の側面があるように思いました。
こういった部分もユネスコの無形文化遺産として評価される一つの理由なのかな、と感じます。

岡崎と能の関わり

そもそもなぜ岡崎にこんな素敵な能楽堂が作られたのでしょう?
そこにはやはり、徳川家康公が深く関わっています。

岡崎城には能を舞う家康公のからくり時計が置かれています!

能を大成した観阿弥・世阿弥は時の将軍足利家に庇護され、後援を受けるようになります。
戦国時代になると有力大名を頼って能役者が地方へ下ることが増え、武将に保護されていきます。

家康は幼少の頃、有力大名であった今川家の人質として英才教育を受けていました。
その中で能も手ほどきを受けていたそう。
信長や秀吉も能を好み大きな影響力を及ぼしましたが、幼少から慣れ親しむ家康の見識と実力は
相当なものであった
ようです。

将軍に任ぜられた1603年、家康は二条城にて将軍宣下祝賀能を3日間に渡り盛大に催しています。
この慣習は歴代の将軍に継承され、能は江戸幕府の式楽(しきがく・公の儀式で演じられる芸能)
として定着していきました。

そんな能LOVE💕な家康公が生まれた、三河国・岡崎。
縁の地として、全国的にも珍しい市立の能楽堂「岡崎城二の丸能楽堂」は建てられたのです。
岡崎と能…こんなに深い関わりがあったんですね!

まとめ

いかがでしたか?

永く続く能や雅楽という伝統芸能に触れ、本当に有意義な時間を過ごすことができました。
狂言や歌舞伎、浄瑠璃など、世界に誇る日本の文化遺産はまだまだたくさんあります☝
今回の経験を通じて、勝手に敷居が高いと決めつけず積極的に知りたいな、と強く感じました。
みなさんもぜひ、チャレンジしてみてくださいね♪

資料提供:公益社団法人能楽協会様
公式ホームページ:https://www.nohgaku.or.jp/

Writer
110号室 カズマ

110号室 カズマ

お客様相談室とコンタクトセンターを担当。
眼鏡店様やお客様のお困りごと解決に向けて、日々奔走しています。

最近「老い」が急激に怖くなり、必死に抗っている不惑とはほど遠い40代です。
趣味は旅行🗾、スポーツ観戦⚾、乗馬🐎、ボクシング🥊。
若さを保つ秘訣をご存じの方、なんでもいいのでぜひ教えてください!

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