東海光学お客様相談室です。
以前(2009年4月)行った調光レンズの体験レポートではその調光レンズの特徴として「温度が低いほどよく調光反応します」、また「冬よりも夏のほうが気温が高いため調光反応が弱く冬ほど濃く変化しません」と表現させていただきましたが、実際に気温の高い時期ではどれくらいの濃さまで変化するのか続編として夏場の体験レポートをさせていただきたいと思います。今回使用するレンズはもちろん紫外線反応型“ベルーナHXトランジションズS(シグネチャー)グレー”と可視光反応型“ベルーナHXトランジションズ エクストラアクティブ”になります。比較しやすいように今回も1つのメガネフレームに左右別々のレンズを入れてテストしました。
尚、5月のけっこう気温の高い日と7月初旬の2度テストしました。
まず5月。気象庁予想では最高気温28℃、会社の玄関近くで計測したら31.5℃。
次に7月。気象庁予想は33℃、計測したら40.8℃。
5月行った実験では冬場ほどではないですが、まあまあ変わったように見えます。7月の実験時ではそれ以上に薄くなりましたが、昔の調光レンズよりも濃く見えます。
実際にそれぞれどれくらいの濃さになったのか目安が必要ですので、次に一般的なカラーサンプルを目にかざして比較してみました。
このカラーサンプルと見比べると7月の実験ではエクストラアクティブは75%よりも少し薄目、シグネチャーは50%より少し濃いめになっているように見えます。
参考として初冬に撮影した写真と比べてみましょう。
※左右の組み合わせは同じ
気温10.3℃
追記:2014年12月
このように調光レンズは紫外線量が多いほど、色が濃くなりますが、温度が高いとその変化を抑え込む性質があり、夏場ほど濃くならないということがございます。今回は5月と7月初旬という初夏での気温ですが、まだまだ気温は上がっていきます。よって今回の濃度よりも薄くなる可能性がございますので夏に向かって準備される方はその点もご考慮ください。
尚、紫外線反応型、可視光反応型それぞれの体験談もございますので、そちらもご覧ください。
このような体験談を通し、眼鏡作りに悩まれている方に少しでもお役に立てばと願っておりますので、ご質問やリクエストなどございましたらご連絡ください。どうかよろしくお願いします。
2010年 8月 初版
2024年 1月 更新