東海光学お客様相談室です。
今回から数回にわたり、様々なレンズをモニターし、その実際の感想を申し上げることで、どのメガネレンズにしようか迷われている皆様に少しでも参考にしていただければとの体験レポートになりますのでどうかよろしくお願いします。
第1回目のレンズは、シニアレンズを必要とされる方からこれはどんなレンズだろうか、使い勝手はどうなのかと最も興味を持たれている「中近レンズ」につきましてモニターしてみました

まず私の状況を先に申し上げます。年齢は50歳。強度の近視及び乱視。遠近両用レンズにて全てをまかなっているが、仕事がら室内でパソコン画面を見ることが多く、最近は眼精疲労がひどくなってきました。

一般的にパソコン時の眼精疲労の原因としては
(1)コントラストのちらつきによる疲れ
(2)画面から発生する紫外線による疲れ
(3)画面からの外光反射による疲れ
(4)継続的近方視による調整疲労
(5)メガネの矯正視力からくる調整疲労
など(複合もあり)が考えられますが、私の場合は(4)と(5)の影響が大きいと思われます。つまり遠近両用タイプの遠く用から中間距離用の部分でパソコン画面を見ているための調整疲労になっていること。またその状態で長時間近方視していることからの疲れからくるのではないかと思われます。

その改善のために、今回はレンズタイプを変えてみるしかないと思い中近レンズをモニターしてみました。つまり中近タイプか近用ワイドビジョンタイプで改善しようと思ったのです。(私がもっと若い30~40歳台であったなら迷わずアイアシストレンズにしたのですが)

まず中近レンズをかけてみての第一印象は
※以下は今まで使っていた遠近両用メガネに比べてどう見えるのかの感想になります。
1.パソコン画面が大きく見える
近視度数の場合、度数を弱くすれば大きく見えますので、今までよりも弱い度数で画面を今回は見ていることがわかります。思っていた以上に楽に使えそうです。
2.手元が広く、見やすい
手元にある書類の字が遠近両用メガネに比べ大きくはっきり見えるようになりました。このことより遠近両用で手元を見る部分が意外と狭かったことがわかりました。
3.意外と離れた距離も見える
私の机は壁際で先は6メートルほどあるが、若干ぼけてはいるが困るほどではない。
4.使用を禁止している階段で使用してみたらやはり違和感があった
階段を下りる場合、遠近両用メガネに比べ足元が少しぼける。これは30~40cmに合わせてある手元用の度数で見るからですが、このことより遠近両用メガネで足元を見る時は少し中間部分にかかっている箇所で見ていたことがわかる。

遠近両用タイプをおかけの方で中近タイプを検討されている方やもうすでにお使いの方へのアドバイス
- 長時間パソコンをされる方は、遠近両用タイプよりも楽に見ることができますので眼精疲労も確実に低減します。ご注意点としてはパソコン画面を見られるときはわずかですがあごを上げられるとより見やすくなります。
- 手元が遠近両用タイプよりもしっかり見えるので、良いことかわかりませんが長時間のデスクワークも快適になります。
- メガネフレームの形状は最近流行の上下幅の狭いものではなく、33mm以上あるものを選びましょう。今回私のフレームは上下幅35mmのものにしました。
- かけてすぐは遠近両用メガネとの見え方の違いが違和感のように瞬間感じますが、すぐに慣れます。
- 顔を真正面を見たまま動かさず、若干あごを上げたり引いたりさせることでレンズの焦点距離をご確認ください。次に同じく顔を動かさず視線だけを上下左右移動させ自分が最も楽に使える感覚をおつかみください。
- 外出など部屋から出られる場合は、遠近両用タイプにかけかえる癖をつけましょう。室内ではメガネたてのようなものがあると便利かもしれません。
- 中間よりも先が見えるからと言って、階段の昇り降りや車の運転・外出時には危険ですから使用しないでください。

以上になりますが、遠近両用タイプだけで過ごしてきた自分としては思っていた以上の効果に驚いています。年には勝てないとあらためて感じました。中近タイプをご検討の方は是非一度お試しいただければと思います。
今回モニターしたレンズは「ベルーナエブリ」でしたが、その後発売しました「ベルーナプレッソ」の体験談も追加して掲載していますので是非ご覧ください。
→ 体験レポート 新コンセプト近中両用レンズ
2008年 8月 初版
2024年 1月 更新