脳と記憶の関係はどうなっているの?

Dr.ブレインのよくわかる脳科学

3. 脳と記憶の関係はどうなっているの?

それでは、脳はどうやって判断して指示を出しているのでしょうか。脳が感覚器官からの情報を基に判断して身体に指示を出すためには、脳の記憶機能が重要な役割を果たしています。

感覚器官から入ってきた情報はまず感覚記憶として、長くても数秒の間だけ記憶されます(例えば、視覚情報の場合、0.5秒程度といわれています)。ほとんどの情報はその後忘れ去られるのですが、脳が興味を持った情報は短期記憶という形で、数十秒間、記憶されます。一度に記憶できる情報量は、マジカルナンバー7とよばれ、7個程度といわれています。でも最近の研究では、7個よりもっと少なく、4個程度という説もあります。いずれにしても、この短期記憶に留められた情報は、しばらくの間、記憶されていますが、繰り返し覚えるなどしないと失われてしまいます。繰り返し覚えたりして残った情報は長期記憶という形で脳に蓄積されることになります。

この長期記憶には、二つの形態があるといわれています。一つは、例えば、自転車の乗り方です。自転車にどう乗るかを言葉で説明して下さいと言われても、なかなか上手に説明できませんが、実際に自転車に乗ることはできます。これは自転車の乗り方が無意識に脳に記憶されているからです(専門的には、このような記憶を非陳述記憶といいます)。もう一つは、例えば、過去に起こったことや学習したことを覚えている場合など、意識的に表現できる記憶です(同様に、専門的には陳述記憶といいます)。

脳は感覚器官から入ってきた情報とこれらの記憶されている情報に基づいて判断を行い、身体に指示を出しているといわれています。脳は、私たちの知らないところで、常に働いているのです。

説明図

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