白内障術後のまぶしさ対策

東海光学お客様相談室です。

今回の内容につきましては以前「遮光レンズについて」にてアドバイスさせていただきました内容と重複する部分もございますが、相談室へのお問い合わせが最近多くなってきました白内障術後の方が訴えられるまぶしさについての対策につきまして、あらためまして事例を元にアドバイスをさせていただきます。
参考
白内障による光のまぶしさを防ぐレンズは

事例１．
白内障手術をしました。以前に比べクリアに見えるようになったのは良いのですが屋外でまぶしさを感じるようになったので、サングラスをしたいのですが、偏光レンズやお店に並んでいるサングラスでは色が濃く、暗くなりすぎてしまうのですが、他にお勧めのレンズはないでしょうか？

白内障手術で人口水晶体（眼内レンズ）を挿入された場合、事例１のように綺麗にクリアに見えるようになったが、まぶしさを感じるようになったという不都合が生じるようになります。その原因は、術前では濁っていた水晶体を通して見ていたのですが、術後は大量の光が入るようになったため、また水晶体で吸収していた波長の短い光も透過させてしまい、その結果まぶしさや、色の感覚が変わって見えてしまうようになったというものです。そこで市販のサングラスをおかけになるのですが、暗く感じたり、コントラストがはっきりしないなどの別の不都合をお感じになってしまう。かといって色の薄いサングラスではまぶしさは軽減できないから困ったぞということになります。

そのような場合にお薦めするレンズとしては「遮光レンズ」がございます。この遮光レンズは紫外線を完全にカットしながら、目に見える光（可視光線）の中でも最も短い波長（３８０～５００nmあたり）の光で分散する特徴を持つ青色光線を有効に抑え、段階的に他の光を取り入れるため、メリハリがつきコントラスト効果を出しながら、まぶしさを防ぎます。全体的に光を遮断するサングラスのような暗さを感じません。カラーの種類も豊富にございますので状況にあわせてカラーをお選び下さい。遠近両用タイプや室内専用タイプなどもございます。

尚、カラーは決して見栄えでお決めにならず、カラーサンプルにて効果をご確認いただき楽だと思われるカラーにして下さい。ご注意点としては青色光線を完全にカットするタイプ（ＣＣＰシリーズ）は信号機を誤認する可能性より昼間でも車の運転時には使えませんので車を運転される方は「ＣＣＰ４００シリーズ」からお選び下さい。
参考
遮光眼鏡（＝医療用フィルターレンズ）とは?
遮光眼鏡のレンズカラーの選び方は？
運転不適合性について

事例２．
白内障の手術をしました。夜車の運転をしていると対向車のヘッドライトがかなりまぶしく感じるようになりました。夜間でも使えるサングラスのようなものはありますか？

事例１の理由にて、以前よりもまぶしくお感じになられ、特に夜間運転時でのライトのまぶしさを何とかされたいと言うことですが、完全にまぶしさを抑えるには濃いカラーが必要になり、それでは運転できません。そこで「遮光レンズ」ではということになります。遮光レンズの中でも「ＡＣ」「ＴＳ｣｢ＮＡ｣というカラーは薄い色ですが、光量を落とさず、それでいて防眩効果や、コントラストの向上機能がございますので、ちらつきの軽減やすっきり感が運転を楽にさせます。カラーサンプルをお持ちの眼鏡店で一度お確かめ下さい。

参考
体験レポート　白内障術後向けサングラスのまとめ２　室内・夜間運転編

このようにまぶしさをお感じになるすべての眼疾患の方用に開発した「遮光レンズ」ですが、その機能にて現在では、屋外スポーツ時にまた室内でのパソコン使用時などにも多くご利用されるようになりました。最近なるほどと思った事例としてはラジコン飛行機をされている方から「同好会の仲間がこの遮光レンズを使っていて調子がいいというから試したい。どうやらこの遮光レンズは仲間内では有名のようだ。どこで扱っているかね。」とのお問合せをいただいたことでしょうか。

今回は白内障手術後のまぶしさ対策での「遮光レンズ」を取り上げさせていただきましたが、まだまだ色々なケースがございます。
また、遮光眼鏡（遮光レンズ）の有効性も含め、医師にご相談頂くことも合わせて推奨しております。
手術後のまぶしさに関するお悩みは眼科医にご相談ください。

遮光眼鏡取扱店につきましては以下のリストでご確認ください。
遮光眼鏡 取扱店舗一覧

2008年 6月 初版
2024年 3月 更新